
後半から登場し、1得点をマークしたボランチの松川翔
城西国際大の勝利が決したのは明らかだが、後半に向けてフォーカスされたのは内容についてだ。守備を固める相手をいかに崩すか。大場コーチは「3人目の動き」と「攻撃のやり直し」に言及し、ネジを巻いた。
「パスの出し手と受け手だけの関係じゃなく、そこに3人目がどう絡んでいくか。相手と駆け引きしながらボールを追い越したり、動きに変化をつけて、どんどんチャレンジしよう。あと、1回の攻撃で終わりにしてしまうのではなく、サイドを変えたり、ゴール前の選手が動き直しをしたり、いろいろ工夫してみよう。そうしないとなかなか崩しきれないから」
こうした大場コーチの指示のもと、攻撃の手を緩めるどころか、さらにテンポアップした城西国際大をもはや止めることはできない。千葉工業大はなす術なく翻弄されていく。
後半開始からボランチの田中崚平に代わって出場した松川翔が21分にクリーンショットを繰り出し、後半13分にFW平野皓巴のあとを受けた大久保俊が24分と45分に加点。また、後半43分には1年生の長身センターバック、上原勘七が右CKに飛び込んでチーム10点目を決めて喜びを爆発させた。
チームの競争力を高めるうえで、このような事実は明るい材料にほかならない。
後半4分、15分、45+2分にゴールを重ね、ハットトリックを達成したFW木村涼は「僕自身、前半は思うようなプレーができなかったけれど、後半は3点も決められたし、素直にうれしい(笑)」と振り返りつつ「でも、まだまだ。ひとつひとつのプレーの質を上げていかないと、上のレベルにいったときに通用しない」と反省も口にした。
3人目の動きを見事に体現し、後半16分にチーム7点目を決めたボランチの小栗和也は「点差はついたけど、細かいところをもっと突き詰めていかないと。僕はボランチなので、攻守にわたって躍動しないといけない。練習のときから意識を高めて取り組んでいきたい」と、早くも次を見据えた。
2回戦の相手は淑徳大を破って勝ち上がってきた東京理科大。5月3日、会場は同じく城西国際大Gで、キックオフは13時50分だ。
この日、キャプテンマークを巻いたセンターバックの重行拓也は「自分は4年なので、大学最後の年。何とか全国にいきたいと思う。そのために日々、切磋琢磨して、みんなで競争してレベルアップすることが大事。まずは県の代表権を勝ち取る!」と、静かな口調ながら闘志満々だ。
(取材・文・写真=小室功)

