ボランチのひとりとして攻守にわたって奮闘した田中崚平

 2対0のままスコアは動かず後半へ突入。こう着した流れを変えたのはFW井之元和之に代わって出場した1年生FWの木村涼だった。「自分の仕事は点を取ること。常にゴールをねらっている。目に見える結果を出し続けて、監督が使わざるを得ないなと思ってくれるようなFWになる」と、意気軒昂な小柄なアタッカーだ。

 交代出場から6分後の後半17分、相手が自陣ゴール前でボールの処理に戸惑っているところにどこからともなく現れ、ゴールをかすめ取った。ボールはゴールの中にコロコロッと転がり込んでいく。東京理科大に与えた精神的なダメージは小さくなかっただろう。

 続く後半30分、村下和也に代わって出場していた左サイドMFの難波祥平からのクロスにFW大久保俊がフリーで飛び込んで、難なくゲット。36分にFW木村涼が、45+2分に大久保俊がそれぞれゴールを重ね、城西国際大が6対0の勝利を飾った。

 試合終盤、ピッチの内外でかわされていたのは「最後まで切らすな!」という声だった。
「東京理科大は鋭いカウンターを仕掛けてくる。それに対して、しっかり備えてくれた。何度かきわどいシーンがあったけれど、試合をやっている以上、ある程度は仕方がない。最後まで失点せず、ゼロで終えられたことが何より大きい」と、小山哲司監督は守備陣の奮闘をたたえた。

 総理大臣杯出場をかけた千葉県の代表権獲得まで、あと1勝だ。
正念場となる準決勝の相手は江戸川大。先の1部春期リーグ第3節でぶつかり、2対0と勝ったものの、苦戦を強いられた難敵だけに、さらに意識を高めて挑まなければいけない。注目すべき大一番は5月10日、会場は明海大グラウンド。キックオフは11時30分予定となっている。

(取材・文・写真=小室功)