状況を打開しようと確認作業はピッチ上でも

 小山監督はハーフタイムに「引っくり返そう。今まで引っくり返した試合もある。やるしかない。勝負して来い」激を飛ばし、選手達も顔を上げたまま互いに声を掛け、高め合う。後半から米澤康太に替えて長身CB廣瀬智行を入れて3バックにポジションチェンジ。攻撃に厚みをかける。

 城西国際大は後半にもキックオフ直後にクリアミスから失点してしまう。それでもあきらめずに前へ前へと出続け、4分にゴール前混戦になるが、早稲田大も必死のディフェンスでチャンスを作らせてもらえない。逆に、前がかりになったところを早稲田大に追加点を奪われてしまう。

 それでも足を止めない城西国際大は、エース井之元和之が何度も動きなおしを繰り返し相手の裏を狙う。
 14分、後からのロングボールに抜け出した井之元がドリブルで相手をかわし、GKと1対1になるかと思われたが、たまらず早稲田大DFがファール。このプレーで2枚目のカードとなり退場。城西国際大が数的有利に立ち、流れも傾きだす。
 香川滉太の高さと井之元の裏を突く動きを中心にゴールに迫る。小栗和也がいつものように自由にタクトを振るい始めると、20分、ロングボールに香川が競り勝ち井之元が抜け出し、早稲田ゴールのネットを揺らす。城西国際大、待望のゴールかと思われたが惜しくも判定はオフサイド。
 30分を過ぎても井之元を捕まえ切れない早稲田DFの背後にボールを送るが上手くボールを収められず。直後にも途中出場の藤井慎之輔が右サイドでドルブルキープから味方とのワンツーでボールを受けシュートするが惜しくもヒットせず。
 最後までゴールに攻め続けるがあと少しの精度で得点が奪うことできずに試合終了のホイッスルが鳴り0対5で敗戦となってしまった。

 試合後小山監督は「実力差以上の点差がついてしまった。失点は自分たちのミスがほとんど。選手には今まで通りいこうと話をしたが、やはり最初の失点が痛かった。大学トップリーグの実力を感じられたのは収穫。この敗戦で選手たちが感じていい方向に進めば」と悔しそうな表情を見せた。
 井之元和之は「最初の入りはやる気十分で望んだが、開始30秒の失点から浮き足立ってしまい、ミスも重なった。相手の決定率に下を向いてしまった時間もあったが、後半は3バックに変更し中盤を増やしてセカンドボールも拾えていた。決めるべきところで決めきれなかった」と反省しきり。だが、手応えも感じられたようで、その目は先を見据えていた。
 「力の差を見せつけられた。早稲田が思ったよりロングボールを多用し、それに対応できなかった。チャンスで決めきれなかった。相手のフィジカルや切り替えの速さ等細かいところの差を感じた。リーグ戦もあるので個人としてレベルアップしてリーグ戦に生かしたい」と小栗和也が語るように、城西国際大には、またリーグを戦う日々が待っている。リーグ戦の再開は、6月14日、明海大グラウンドで千葉大との対戦だ。初タイトルを手にし新たな戦いの場に身を置き経験を積んだ選手達は、リーグに戻り一回り大きくなった姿を見せてくれることだろう。

(取材・文=佐々木竜太)