大卒のルーキーと移籍加入選手を中心に構成してきたFC大阪はJFLに所属していた2018年以降一人も高卒の新加入選手を獲得してこなかった。自身もGKとして北海道文教大学附属高からザスパ草津に進んだ近藤社長が「クラブとして高校生を獲得するには多くの責任がある」と口にする通り、いくら良い選手だからといって簡単には獲得へと踏み切れない。JFLからJ3へのステップアップを目指すためには即戦力中心の補強となり、獲得しても試合で起用しづらい事情もあった。

　今のJリーグを見ても大卒の選手を獲得することが新卒の主流となっている中、今回Jリーグに参入して初めて高卒ルーキーを獲得した理由について近藤社長はこう明かす。

「歴史を振り返ると日本代表で活躍している多くはほとんどが高卒Jリーガー。大学を中退した選手が多い現状もある。高卒でプロに入るという決断は決して簡単ではありませんが、2人も含めてこれから先は(高卒の育成が)重要になる。高卒を獲らなかったFC大阪というクラブが東大阪にある地元の高校から選手を獲得できるのは新しいチャレンジであり、我々にとって非常に大きな一歩であると考えています」

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