チームでの立ち位置が上がるにつれて、自然とサッカーに取り組む姿勢も変わっていった。柏田SCでは父と子ではなく監督と選手という立場でグラウンドでは厳しく接する分、浩二氏は意識的に家でサッカーの話を一切しなかったという。ただ、学年が上がるにつれて「もっと上手くなりたい」、「プロになりたい」と強く思うようになった太陽自らが父の現役時代の話を含めてサッカーの話を聞きにくるようになったという。「ここに至るまで何回も挫折がありましたし、苦しいことの方が多かったのですが、親御さん含めて最後まで諦めずにやり続けた。見落とさず評価していただき、手を差し伸べていただいたFC大阪さんには感謝しています」。寺師監督がそう口にした通り、確かな力を持ちながらも2人のプロ入りまでには時間がかかった。

