「このチームが始動した時は全然まとまりがなくて、新人戦も1回戦で負けていたんです。そこで切り替えて、まず自分が行動して背中で見せていこうと。そしたらみんなも徐々に動いてくれるようになったんです。それからですね、声も出せるようになったのは」

　選手権は武蔵のキャプテンとして臨む最後の大会だ。集大成を見せるべく、古野は意気込む。

　「次の都立野津田に勝って、関東一と戦いたい。プリンス(関東)2部の相手と戦う機会なんてないので、死ぬ気でぶつかってワンチャンを狙いたいなと思います」

　関東一への挑戦権を得るためにも、次の都立野津田戦にまずは全力を注ぐ覚悟だ。

(文・写真＝多田哲平)