武蔵の選手たちは関東一戦で大健闘を見せた(写真=多田哲平)

 多くの東大合格者を輩出する全国有数の名門進学校が、昨冬全国ベスト4の強豪を土俵際まで追い詰めてみせた。

 武蔵は10月15日、第101回全国高校サッカー選手権東京予選の2次予選Bブロック3回戦で関東一と対戦。PK戦の末に惜しくも敗れたものの、その戦いぶりは称賛に値するものだった。

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 プリンスリーグ関東2部を戦う関東一と、地区トップリーグ(東京都5部相当)に所属する武蔵の差は、5カテゴリー分。さらに先発11人中8人が3年生だった関東一に対し、武蔵のそれは5人だった。

 それでも武蔵は立ち上がりから気迫みなぎるディフェンスで関東一の攻撃をはね返していく。すると25分にDF上手雄生(3年)が約30メートルの直接FKを豪快に決め、先制に成功。さらに32分に同点ゴールを許したものの、その後の反撃はシャットアウト。何度もゴールに迫られながらも、2年生GK丸山凱智(2年)を中心に集中を途切らせることなく戦い切った。

 上手とDF平賀惟吹(2年)のCBコンビが素早いカバーリングとシュートブロックを見せれば、DF3古野健一(3年)とDF19山下晃正(3年)の両SBはしぶとく相手アタッカーに食らいついた。MF浜野和輝(3年)とMF原田航太(2年)のボランチも運動量豊富に攻守に渡って働いた。

 攻めては、MF大島千虎(2年)とMF高橋史也(2年)の両サイドハーフが積極的に仕掛け、FW寺口諒一(3年)とFW岸真成太(2年)の2トップは前線を走り回って関東一の守備陣に圧力をかけ続けた。

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▽第101回全国高校サッカー選手権東京予選
第101回全国高校サッカー選手権東京予選