後半、佐藤監督は迷わず動く。左ウイングにMF14田中豪を投入し、停滞していたサイドを修正。これが後半の大量得点を呼び込む。

「田中は特徴のある選手。局面を打開してくれればと思って入れた。そこから良い形で得点が取れた」

 47分、田中の突破から生まれたFW9千葉慎之助のダイビングヘッドで2点目。さらに田中自身のミドル、FW10三鴨奏太のラストパスを受けた千葉の2点目、そして田中の追加点、千葉のハットトリックと、後半だけで6得点。この爆発力こそ堀越の“今年の形”だ。

「今年のチームは良い守備から良いカウンターに入るのが特徴。それを継続できているのが大きい。攻撃は去年よりも攻撃的になっています」

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▽第104回全国高校サッカー選手権東京予選
第104回全国高校サッカー選手権東京予選