一方で「大味な試合になってしまった。失点している現実の方が大きい。全国では守備のオーガナイズからもう一度積み上げたい」と7得点よりも「2失点」の事実を強調した。

 大量得点の裏で、監督の目はすでに全国モードへと切り替わっていた。この日、三鴨は5アシストを記録しながら無得点。昨年度の選手権で得点王に輝き、相手から警戒され続ける存在だが、本人はこう話した。

「(勝って)ほっとしている、というのが一番です。自分が点を取らなくても、みんなが点を取ればいい。自分以外が主役のチームを作りたいと思っていた」

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▽第104回全国高校サッカー選手権東京予選
第104回全国高校サッカー選手権東京予選