ともに後半勝負にかける中でまず動いたのは西武文理ベンチ。4分にMF山本竜也、続いて15分に10番のFW橋爪健、FW浅見玲王をピッチに送り出す。立教新座も6分にエースのFW稲垣輝一、FW細田翔太を2枚同時投入して勝負に出た。ここから一気にゲームは加速していく。

立教新座は後半12分に稲垣がディフェンス2枚の間を割ってチャンスメイク。25分にはゴール右斜め前方でフリーキックを獲得すると、左足のシュートは惜しくもクロスバーを叩いた。

立教新座が攻勢を強める中で、しかし先にスコアを動かしたのは西武文理だった。後半31分、浅見のコーナーキックをファーで橋爪が折り返すと、最後はゴール前で澤田が頭で触って先制点。初戦は頭で3得点。「利き足は頭」という言葉に違わぬ澤田の大会4発目で均衡を破る。

残り10分で1点を追うことになった立教新座は後半37分にMF小岩宥紀のフィードから稲垣のボレーシュートは惜しくもゴール上に、その直後にはゴールキックから前線にポジションを変えた南口が落として細田が抜け出したが、西武文理の堅守をなかなか崩すことができない。

終盤は押し込まれながら主将の河村祥栄、山崎拓郎を中心にディフェンスラインが最後まで高い集中力を見せた西武文理が今年の関東大会出場チームを下し、ベスト16に駒を進めた。

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