失点まではプラン通りだった。それだけに立教新座・前田和伸監督は失点シーンを悔いた。

「これが選手権。普段の60、70%くらいしか周りが見えていなかった」と前半はなかなかボールを落ち着かせることはできなかったが、守備では南口、清水を中心に粘り強く対応。後半は稲垣、細田を投入しフリーキックなどからゴールに迫ったが、31分に対策を重ねてきたセットプレーから失点した。「あれ以外はセットプレーも全部対応できていたとは思うんですけど、やっぱりあれだけ多く与えてしまうと……」と、悔しさを噛みしめるように静かに語った。

大会前に須田進太郎、谷治直弥と1年間を回してきたサイドバック2人が相次いで負傷。フォワードとして準備してきた南口を後ろで使わざるを得ないという、苦しい台所事情もあった。

とはいえ今年は現校名初の関東本戦出場、インターハイ予選でも4強に入るなど、新たな部の歴史を刻んだイレブンたち。指揮官は「本当に感謝というか、ありがとうという言葉をかけたいですね」と3年生を労い、来季を担う下級生にはグラウンド内でのより一層の自立を求めた。今回各々が感じた課題を克服し、来年は先輩たちが果たせなかった全国大会出場を目指す。

記事提供:埼玉サッカー通信・石黒登

●関連記事
第97回全国高等学校サッカー選手権大会 埼玉県予選会決勝トーナメント3回戦組み合わせ
関東高等学校サッカー大会 東海大甲府 vs 立教新座