西武文理・山口豊監督が「ターニングポイントだった」と振り返ったのが後半の選手交代。「お前らでゲームを決めてこい!」。4分に山本、15分に橋爪、浅見と前線のタレントを相次いでピッチに送り出し攻撃のメッセージを打ち出すと、彼らが絡む形でゴールが生まれた。

後半31分、浅見のコーナーキックを「ヘディングは長所。絶対に負けない自信はある」という180cmの橋爪がファーサイドで折り返し、中央で澤田が頭で詰めてこれが決勝点となった。

リーグ再開後から橋爪ら3人を後半の切り札として投入する形に変え、これが奏功している。前期S2Bリーグでは4勝4敗1分だった中、後期は前節昌平Bに初の黒星をつけられたものの、そこまでは負けなし(4勝3分)、うち7戦すべてで得点をマークするなど得点力がアップ。前日の選手権1回戦・越ヶ谷戦では彼らの加わった後半に一挙5得点を奪い、勝負を決めた。

「後ろが守ってくれれば、あとは前の4人で取り切る自信はあります」と橋爪。もとより堅守には定評のあるチームだ。ロースコアゲームとなれば、再び主役となる準備はできている。

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