対する浦和南は前線から最終ラインまでをコンパクトに保ちながら相手のパスワークに対応。サイドはやらせても中央は相馬海音、庄司千暁のセンターバックコンビを中心に弾き返して最後の部分はやらせない。前半は3本のシュートを打たれたが、枠内は1本も許さなかった。すると後半に入り浦和南はギアアップ。構える守備から前線からプレスをかけて高い位置でボールを回収する積極的な守備にシフトチェンジすると、徐々に敵陣への圧力を高めていく。浦和南が攻勢を強める中、しかし先にスコアを動かしたのは昌平だった。後半11分、中盤でボールを奪った森田が右サイドに出すと、オーバーラップした吉田がドリブルでエリア内に侵入してニアサイド上を撃ち抜いた。浦和南にとっては今大会311分目にして初の失点となった。だが、これでゲームは終わらない。浦和南は後半21分、MF草野皓のクロスにファーサイドでDF渡辺優人がヘディングシュート。こぼれ球にMF岡田竜哉、さらに相馬が2の矢、3の矢と詰めていく。これはゴールとはならなかったが、直後のコーナーキックの混戦から相手のハンドを誘ってPKを獲得すると、大坂が落ち着いてゴール左下隅に決めて同点に追いついた。勢いに乗る浦和南はセカンドボールを連続して回収しつつ一気に相手を押し込むと、後半71分にセンターサークルでフリーキックを獲得。キャプテンのMF鹿又耕作がエリア内に高いボールを蹴り込むと、ゴール前の混戦から最後は庄司が右足で突き刺してついに逆転に成功する。