「『塊』は土偏に鬼と書く。じゃあ鬼ってなんだ。鬼は非常無比。『魂』はどう書くか。鬼が云ったことを伝えるんだと。俺やコーチが伝えたことを胸にしまってプレーせよ。それが魂ということ。昭和のサッカーと言われても私が批判を受ければいい。でも子供たちは本当にその通り、鬼の云うことを魂を持ってやってくれたなと思います」と野崎監督は選手を讃えた。

「17年ぶりというのはもう関係ない。新しい歴史を作っているんですから。私の母校なのでやっぱりその辺の魂は繋いでいきたいですが、この子たちには過去にとらわれずに本当に自分たちの歴史を作って欲しいですね」。新しい歴史の幕開け。全国の舞台でも「南高魂」で戦う。

PKはキーパーの目を見て冷静に逆サイドに沈めた。埼スタでのゴールは「テレビで見る雰囲気と全然違った。一番は歓声がすごくて気持ちがブワーッとなった」というが、すぐにボールを抱え上げると、落ち着けのジェスチャーをしながらすぐにスポットに戻す冷静さも見せた。

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