14日、平成26年度東京都・総体2次トーナメント準々決勝が真夏のような強い日差しが人工芝のピッチを照らす駒沢第2球技場で行われた。シード校國學院久我山国士舘の一戦は、プリンスリーグにも参戦する國學院久我山がやはり主導権を握り、優位に試合を進めるのではないかという試合前の見方でキックオフを迎える。

 白と橙のユニフォーム、國學院久我山は4-4-2のフォーメーションの布陣。対する赤と青の縦縞のユニフォームを着る国士舘も4-4-2のフォーメーションを組むが、これまで主将でありCBとして守備を統率してきた篠田昂治が一回戦、多摩大目黒戦での負傷の影響もあるのかスタメンを外れた。

 試合は序盤から両チーム競り合いでの激しさを見せ、引き締まった展開を見せる。やや国士舘が攻撃的に試合に入り、前線でのハイプレッシャーからゴールに迫るもののシュートまで持ち込むことができず、監督からも「最後はシュートで終われ」と指示が飛ぶ。
 攻撃では歯痒い展開の国士舘であったが、守備に関しては今大会を通じて堅守を誇ってきたDFラインのラインコントロールやボランチの2人を含めたカバーリングが徹底され、國學院久我山に攻撃のスペースを与えない。

 国士舘の守備に苦戦を強いられる序盤となった國學院久我山は12分、持ち前のパスワークから右サイドを攻め、最後は右SBの6番・内桶峻がこの試合のファーストシュートを放つものの、GK・名古屋日路がこれをセーブ。國學院久我山は攻撃の中心となるはずの両サイドで主導権を握ることができず、特に左サイドは完全に沈黙した前半戦であった。 

 戦前の予想に反して攻撃のリズムが掴めない國學院久我山であったが、30分を過ぎた辺りから個々の技術レベルの高さと、パスワークが機能し始め試合のペースを握る。34分には右サイドを突破した6番がペナルティエリア付近でファールを誘い、ペナルティエリア内で倒されたかのように見えPKかと思いきや、審判はエリア外でのファールと判断。この判定には國學院久我山ベンチはもちろん、観客席からも不満の声が漏れた。それでも良い位置でFKのチャンスを得た國學院久我山は右45度の位置から14番・飯原健斗が左足で直接ゴールを狙うも枠を捕えることはできなかった。

 対する国士舘もFW10番・木村大輝にボールがほとんど入らず、単調なサイド攻撃の繰り返しでゴールを奪えず。前半は0対0のスコアレスで折り返し、後半を迎えることとなった。

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