トップ下でプレーしたMF福田凌(2年)は、前半唯一のシュートを放った(写真=雨堤俊祐)
興國にとって、手応えと悔しさが混雑する試合となった。過密日程の中で2年生を数多く先発させた試合で一定のパフォーマンスを見せ、3年生が交代出場した後半途中からは主導権を握って攻め続けたが、内野智章は「押し込むことで使えるスペースが無くなってしまい、逆に相手は攻めるスペースができた。2本のシュートで2失点。1失点目はクリアしきれず、2失点目はボールの奪われ方もあるが、その後に数的有利なのにやられる対応のまずさは慢心から来るもの。小手先で守備をしている」と厳しく指摘。攻め続ける中で、守備のリスク管理やカウンター対応を徹底できなかった。「このレベルのチームと戦わないと、何ができて何ができないのかが見えてこない。Jクラブを相手にやれたことは自信になるが、勝たないといけない」(内野監督)と内容を結果につなげることを掲げた。
勝利した京都U-18はホームグラウンドで保護者やクラブスタッフが見守る中、うれしい今季初勝利となった。先制点を決めた川島は「ボールがバウンドしていたが、とっさに左足で巻いていくシュートを打とうと思った。マークも外せて、足を振るだけでした」と振り返った。
試合については「前半から押し込まれる苦しい時間が長かった。この1週間も(2連敗中で)苦しい時間が続いていたので、今日の試合に賭ける思いは強かったです。どんな形でもチームの勝利に貢献したい、と思っていました」と苦しい胸のうちを明かした。そんな状況でつかんだ勝利を喜びつつ「相手の個の能力が高いのはわかっていたけれど、今日は僕たちのやりたいこと(ポゼッションなど)を発揮しきれなかった。まだまだ成長しないといけない」と課題も認識する。
▽高円宮杯 JFA U-18サッカースーパープリンスリーグ 2020 関西
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