長崎日大vs国見 (写真=藤原裕久)
前半途中から国見にボールを回されて後手を踏んでしまった長崎日大は、後半に入ると本来のスタイルであるボールのつなぎへと戦い方をシフト。前からボールを奪って縦に素早く攻める国見と、国見のプレスをかいくぐる長崎日大という互角の攻防が展開されていく。徐々に国見陣内へとボールを運んでいくシーンの増えた長崎日大は、後半10分に福田光汰と山下尊羅を同時に投入。国見の最終ラインの裏を狙った攻撃を展開していくが、国見は市田広海が最終ラインをしっかりとコントロールし失点を許さない。
互いに相手の裏を狙い合い、目まぐるしく攻守が入れ替わっていた後半31分、国見の本川瑠空が日大のディフェンスラインの裏を取って走り込み、GKと1対1に持ち込むが、シュートは枠をとらえきれず。対する長崎日大も試合終了間際にセットプレーでチャンスをつかんでいくが、こちらは国見のGK緒方の見事なセーブで得点ならず、試合はそのまま1-0で終了。
勝った国見は、昨年の選手権長崎県予選の準決勝で敗れた創成館の待つ決勝への進出。実に11年ぶりとなる県内タイトルへ挑戦する。一方長崎日大は敗れたものの、勝った国見の木藤監督をして「日大さんはやはり強かった。締った試合でした」と言わしめる実力を発揮。試合後、「勝てた試合でしたけど、一つのセットプレーでやられた」と涙をこぼした高村周太郎も、現在県高総体2連覇中での雪辱を誓っていた。
(文・写真=藤原裕久)
▽令和2年度長崎県高等学校新人体育大会
令和2年度長崎県高等学校新人体育大会