一時は1点差まで詰め寄った都立本所の意地も素晴らしかった(写真=多田哲平)

 4点のリードを奪った都立城東だったが、その後は都立本所の粘り強いディフェンスを崩せずにいた。すると前半32分、相手FW11神田晏士(3年)に一瞬の隙を突かれてDFラインの背後を取られると、1点を献上。

 そして前半終了間際の40分には、左サイドのクロスからヘディングを浴びると、そのこぼれ球に反応した相手MF6鮫元大吾(3年)に追加点を許す。

 後半24分には、FW4鵜澤謙(3年)が放ったCKからDF7大縄信文(3年)に決められ、3点目まで奪われる。ついに1点差まで詰め寄られるのだ。

 さすがに焦りの見える都立城東だったが、ピッチ内では「まず小さなミスをなくそう」などの落ち着きを促す声が挙がっていた。

 ここから都立城東は本来のリズムを取り戻す。相手のペナルティエリアに度々進入し、30分にこの日二度目のPKを齋藤が決めると、37分には右サイドからのクロスに反応したFW15芦澤道徳(2年)がGKを冷静にかわして加点。さらにアディショナルタイムには再び芦澤が相手DFの背後に抜け出してネットを揺らした。

 終わってみれば7-3と4点差をつけての勝利。都立城東がブロック決勝へと駒を進めた。

 とはいえ、4点のリードを広げられてからの都立本所の戦いぶりも素晴らしかった。DF2濱田俊太(2年)、DF5津川礼碧(3年)、DF3小野愛斗(3年)、そして大縄というDF陣は身体を張ってゴールを守り、一方で攻撃では、クロスに果敢に飛び込むMF10會田光悠(3年)や神田らが健闘した。

(文・写真=多田哲平)

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