首尾よく2得点を挙げた堀越。その徹底ぶりを感じたのはそのあと。

 多くのチームでは前半を3-0で折り返すと、点差を考慮し、無理に攻めに出ないもの。しかし堀越は後半、前半以上に攻めの姿勢を見せた。それは2次予選2回戦・日大三戦の教訓があったからだ。この試合、1‐1の同点で迎えた後半40分、堀越が失点。後半アディショナルタイムで追いつき、延長戦を制したものの、終盤の失点から土壇場の同点までの4分間は恐怖そのものだったそうだ。

 だからこそ繰り返してはいけない。

 MF10三鴨は「(日大三戦で味わった)すべてが終わるかもしれないという、あの4分間の緊張感が生かされましたし、(修徳戦までの)1週間、あの怖さがありました。だから、いまのスコアが何点でもやることはブレません。また、やりたいことではなく、やるべきことをしっかり突き詰める。これはどんなスコアでも変わりません」と話せば、MF18小泉は「ハーフタイムでは『0ー0の気持ちで行こう』『後半、相手は絶対に来るので攻撃で押し返そう』という声がありました。(攻撃を)緩めると守備優先になり、相手に押し込まれてしまうので攻めの姿勢は変えませんでした」と語った。

 一方、守備についてDF13 森は「前回の試合で2失点しているので、絶対にゼロにしようと話し合いました。守備でキッチリできたこと、失点しなかったことが勝因でした」と語った。加えて、MF10三鴨も「(日大三戦では)DFラインは不安感がありましたが、しっかり競り勝ってくれました。きょうのようなプレーをしてくれれば、負けることはないです」と自信を語るとともに「前半、完璧に近い内容だっただけに後半で、替わった選手も含めて、もっとギアをあげないといけないでのまだまだです」と反省を口にした。

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▽第103回全国高校サッカー選手権東京予選
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