一方、惜しくも敗れた大和。「ロングボール1本の背後。9番速いから気をつけろとは言ってたが」と宮澤仁監督は悔しさを滲ませる。「技術的には劣る学年だったが、1年生の時からコツコツと努力する集団だった。頑張った証拠だと思います」

　涙を堪えながら語った大和のキャプテンFW10片山皓太の言葉が、すべてを物語っていた。

「勝てなくて弱いとか言われて、ホントに辛かった。でも今年の3年生は真面目だった。どんだけ勝てなくても上手くやりたいっていうみんなの気持ちがあった。最後まで誰1人辞めることなく、全員で戦えた。この高校3年間、価値のあるサッカー生活を送れた。どんなに辛い時も、楽しい時も、いつでも一緒で。ほんとに最高の仲間に恵まれて幸せでした」時折、言葉を詰まらせながらも最後まで気丈に振舞った。

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