守備陣も最後まで緩まなかった。相手に押し込まれる時間帯も、GK1杉山晴紀の好セーブと身体を張ったブロックでゴールを死守。終盤にはキャプテンが交代でピッチを退き、キャプテンマークをDF4小野暖馬が引き継いだ。普段は声を出すタイプではない彼だが、「責任を持って最後まで集中した」と胸を張った。その姿は、大差の展開でも気持ちを緩めないチーム全体の象徴だった。

成城集合写真

 成城・渡邊哲史監督は試合後、「決定力不足に泣いた夏から、ゴール前の質を磨いてきた」と7得点を手応えとした。キャプテンのDF14井上裕介は「楽な試合なんて一つもない。都大会でこそ自分たちを試したい」と冷静に語り、日下は「3年生と長くサッカーしたい」と素直な気持ちを口にした。そして中込は、「3年生を都大会に連れていきたい」と力強く言葉を結んだ。

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▽第104回全国高校サッカー選手権東京予選
第104回全国高校サッカー選手権東京予選