無念の拝島イレブン

 時間が進むにつれ駒込のパスは精度を欠き、攻撃は単発に。残り5分、仲間を鼓舞するGK岩井の声が響く。「怯むんじゃないよ、戦えよ。最後は自分だよ」。その声に奮い立ったものの、80分を終えても決着はつかず、勝負はPK戦に委ねられた。

 ここで光ったのが守護神だった。駒込が4人連続で決める中、都立拝島は2人目が失敗。さらに4人目も枠を外し、駒込が辛くもブロック決勝への切符をつかんだ。試合後、PK戦でプレッシャーを与え続けた岩井は振り返る。

「相手の蹴り方を試合中から見ていたし、プレッシャーをかける準備もしてきた。もうPKになると思っていたので、心の準備はできていた。ボール渡す時に『自信持って蹴ろよ』ってみんなには言いました」

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▽第104回全国高校サッカー選手権東京予選
第104回全国高校サッカー選手権東京予選