拓大一にとって唯一の決定機となった前半40+2分、MF11大木は右サイドから深く進入。あとは流し込むだけだったが軌道は外れ、ゴールならず。

「決定的なチャンスで外してしまい…いろいろ思い出してしまい、まずいなと感じました」と焦ったそうだ。

 MF11 大木の「いろいろ思い出した…」というのは以前、同じようなシチュエーションで同じように外してしまい、結果、負けてしまったそうだ。一種のトラウマが呼び起されたのか、ハーフタイムではすっかり肩を落とし、かなり落ち込んだ。その姿を見かねたMF7竹森陽哉から「自信を持て」とハッパをかけられ、ピッチに送り出されたそうだ。

 そして迎えた後半8分。「ここは打つしかないなと思いました。コースがみえていたので思い切り蹴りました」と会心の一撃が決まり、ようやく均衡が破れた。待望の先制点にもイレブンは冷静だった。

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▽第104回全国高校サッカー選手権東京予選
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