この試合はFW伊藤湊太(3年/神戸内定)が先発。負傷離脱から復帰し、準々決勝で交代出場から選手権予選のピッチに立ったストライカーが前線に入った。同じく準々決勝で実戦復帰したMF河村頼輝(3年)も先発して、彼らが不在の間の攻撃陣をけん引してきたFW秋保宏樹(3年)と前線を形成したが、彼らにいい状態でボールが入ってこない。チャンスは数えるほどで、26分に左サイドから攻撃を仕掛けると、サイドを駆け上がるMF升田颯真(3年)の左足クロスにファーサイドで秋保があわせたが枠をとらえず。ゴール前へクロスを入れても、相手も人数をかけて守っており、なかなか決定機には至らなかった。

 後半開始から京都橘は升田に代わってMF岸本晃成(3年)を投入。状況に応じて4バックと3バックを可変していた前半から、後半は4-4-2に固定して反撃に出る。左サイドで河村や秋保がドリブルを仕掛けて好機を作り、セットプレーやミドルシュートも放っていく。55分にはロングフィードにタイミングよく抜け出した河村がGKとの1対1の絶好機を迎えるが、GKをかわそうとしたドリブルはGK山本大智(3年)に防がれる。残り10分となったところでDF村井駿斗(3年)を投入して、DF早苗優介(3年)を前線へ上げて勝負に出る。敵陣深くで攻め続けるが、京都共栄も集中力を切らさず、ゴール前で懸命に守り続けた。

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▽第104回全国高校サッカー選手権京都予選
第104回全国高校サッカー選手権京都予選