昌平は決定機をつくれず時間が刻々と経過。5分のアディショナルタイムも3分が過ぎていた。左SB森井智也(3年)のシュートが左CKになる。途中出場のMF島田大雅(2年)が上げたボールに森井がヘッドで合わせ、土壇場で劇的な同点ゴールをものにした。

 2-2から延長に突入したが決着せず、PK戦へともつれ込んだ。

 昌平はPK戦に入る直前、GKを197センチの土渕璃久(2年)に代えた。

 先蹴りは浦和学院で、ともに2人目まで成功。土渕は浦和学院の3人目を右に跳び、4人目は左に跳んではね返した。昌平は3、4人目とも確実に流し込んで4-2で決着。しびれるような持久戦を制した。

 高校入学後の公式戦では初体験のPK戦となった土渕は、「延長後半の何分か緊張しましたが、PK戦は確実に止められると思ったので、全然緊張しませんでした。2本以上止めないと自分が出てきた意味がありませんからね」と言って笑わせた。

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▽第104回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第104回全国高校サッカー選手権埼玉予選