昌平 vs 東京成徳大深谷

 そこで前半30分に長を送り込む。芦田徹監督は交代を迷ったそうだが、「相手の足が止まったので、(ゴールを)取り切ってしまいたかった。長が入るだけでも仲間の安心感が違う」と述べ、余人をもって代え難い巨人であることを説明した。

 長の起用が的中し戦況ががらり変わった。軽やかなステップでマーカーを次々とかわしてピッチを横断し、敵の堅ろうを崩しにかかった。前半39分の右CKを相手GKがパンチング。こぼれ球を拾って強シュートするなど、攻めのリズムが出てきた。

 中断中の埼玉県U-18リーグ1部(S1)で首位に立つ東京成徳大深谷は、中盤をひし形にした4-4-2システムを採用。関根大和と川上稜介(ともに3年)が2トップを組んだ。前半4分、トップ下の吉田佑樹(3年)からのボールを預かった左MF鯨井遥翔(3年)が、左を駆け上がってグラウンダーの最終パス。関根が左足でトラップしてから反転し、右足でゴール左隅に弾丸の先制点を蹴り込んだ。

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▽第104回全国高校サッカー選手権埼玉予選
第104回全国高校サッカー選手権埼玉予選