FW山本吟侍(左)、FW塩貝健人(中央)、DF藤井葉大(右)(写真=森田将義、土屋雅史)

【18】FW塩貝健人(國學院久我山/3年)

 ようやく全国がその異才を目撃する。横浜FCジュニアユース時代は小柄なテクニシャン。「身体能力が課題」という周囲の声に奮起し、逆にそれを武器にしようと徹底的に筋トレを繰り返した結果、いまでは「フィジカルでは負けない自信があるし、一人でいけるのが自分の特長」と言い切るほど、鋼の肉体で相手をはじき飛ばすドリブルと驚異的な決定力を有するストライカーへと変貌を遂げた。

 今予選でも総体準優勝校・帝京戦では2ゴールをマーク。彼がボールを持つたび、その期待感にスタジアムが揺れた。大会が終わったとき、この男が主役の座をさらっていても何の不思議もない。

(文=土屋雅史)

【19】FW山本吟侍(高川学園/2年)

 憧れの選手に挙げるのは、「点が取れて周りも使える」リバプールのロベルト・フィルミーノ。風貌からは無骨なストライカー感が漂うが、本家同様できるプレーの幅は広い。中2まで務めたボランチで磨いた足元の技術とキック精度は一定以上。FW転向後は、どん欲にシュートを磨いてきた。

 「バリエーションが豊富なのが持ち味」と自認するとおり、何をするか読めないため、相手にとってこれほど厄介な選手はいない。7月にはU-16日本代表候補に選出されるなど右肩上がりで挑む今大会は、昨年のベスト4超えを狙う高川学園のエースとして大暴れを誓っている。

(文=森田将義)

【20】DF藤井葉大(飯塚/2年)

 高校サッカー界に彗星のごとく現れた将来性の高いDFだ。入学当初はサイドハーフやFWを務める攻撃的な選手だったが、高さと俊敏性を買われ、昨年末から左SBとしてプレー。すぐさま代表スタッフの目に留まり、3月にU-16日本代表の候補合宿に呼ばれると、10月にはU-17アジアカップ予選に挑むメンバーに選ばれた。

 DFとしての経験は浅いが、対人に滅法強い。スピードを生かした守備対応と攻撃参加も目を見張り、海外の選手とマッチアップしても「守備と攻撃での迫力はほとんど通用した」と自信をのぞかせる。初の選手権でも大きなインパクトを残す可能性は高い。

(文=森田将義)

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