それでも、古沼監督から本心を聞き出せるようになるのには数年かかったと思います。私がそう思っているだけで古沼監督は懐に飛び込ませてくれていたのかもしれませんが・・・。ある時こんなやりとりがありました。私が体育会ゴルフ部出身だということ知った古沼監督が、「小澤さん、なんでプロゴルファーのジャンボ尾崎はプレーオフで負け知らずなんだと思う?それは、プレーオフになった時も勝てる準備をしているから。サッカーのPK戦も一緒で、なんで帝京がPK戦に強いかと言ったら、PK戦で勝つための練習をしているからなんだよ」という話をしてくれました。「どういう練習をしているのですか!?」と聞くと、「それは教えられないよ」と煙に巻かれました。

 それで帝京高校のPKの練習を見に行くのですが、見ていてもなぜ勝てるのかがわからない。それを古沼監督に聞くと「私は他の高校のPKの練習を見に行って、どっちに蹴るのか、誰が指示を出しているのかをみているんだよ」と教えてくれて、「他のチームはそこまでやらない。PKは時の運だと思ってしまうけれど、時の運ではなく準備と練習なんだよ。そしてその舞台で選手たちがやれるように、練習の時も緊張感をもたせてやるんだよ」と話してくれました。何年もかけてやっとここまで話してくれたんです。

【次のページ】 読売テレビ 小澤昭博アナウンサー#2 「監督の履歴書を作らなければダメだ」(4)

【PR】第101回全国高校サッカー選手権大阪大会特設サイト
今大会の最新情報や特別企画など随時更新