東大でサッカーを続けるのが今の目標だという(写真=多田哲平)

――今はどういったものを落とし込んでいますか?

 プレーはもちろんなんですけど、声でチームを盛り上げることは意識しています。自分で言うのもアレなんですけど、僕は結構いじられキャラでして。ただ、意識的に明るくしようとしているところはあるんです。高校サッカーは、学年を越えたつながりが大事だと思うんです。僕らの代は1個上の先輩とすごく仲が良かったので、そういう関係性を自分の後輩とも作れたらなと。最近は後輩が積極的に話しかけてくれるし、いじられるようになってきました。そういう意味では少しずつコミュニケーションは取れるようになってきたのかなと。

――将来の夢を教えてください。

 んー、全然決まっていなくて、迷い中です。父親が外資の電子系の仕事をしているので、僕もそういう分野もありかなって思ったりしています。とにかく考えて何かを作る仕事ができたらいいですね。達成感がありそうなので。

――志望校は?

 一応、東大を目指しています。初めは親や先生に「選択肢を増やすためにもとりあえず東大を目指せ」と言われて、そう考えていたんですけどね。でも、最近は僕自身、東大にいきたい気持ちが強くなってきました。仲の良い2個上の先輩が東大のサッカー部に入っていて、その人たちとまたサッカーがしたいなって。もちろん壁は厚いんですけど、頑張りたいです。

――では最後に、高校生活あと1年間、目標を訊かせてください。

 ありがちな答えになりますが、悔いは残したくないです。あの時にもっとやれたなとか、変えられない過去を悔やむのだけは避けたい。新チームが始まった時にチームで新しい目標を決めましたけど、どちらかというと、僕は最後の選手権をとにかく笑って終わりたいなと思っています。勉強も同じですね。甘えそうになったら1年後に東大に受かっている自分を想像して、踏ん張ります。サッカーも勉強もどっちも捨てたくないですから。両方取って、やり切りたいです。

(文・写真=多田哲平)