3月に理数科を卒業した長岡凛さん

 定員が男女でわずか40人の埼玉県立大宮高校・理数科は、医歯薬理工系専門職への夢をかなえるために万全な授業カリキュラムを編成。専門性の高い理数科目を中心とした授業が展開されている。

 卒業生で構成する『三六会』は、3年生を対象に受験勉強の方法や大学の最新情報を伝授するなど、手厚いサポーター体制を敷く。理数科で3年間学び、サッカー部も最後の大会までやり切って今春卒業した長岡凛さんに、文武を両立できた理由などを聞いた。

――理数科は県内最高レベルの俊才ばかりです。部活動の加入率も極めて高い高校ですが、勉強のためにサッカー部を辞めようか迷ったことなどありましたか?

 実は中学3年の10月、受験勉強に備えて楽しく通っていたクラブチームを辞めちゃったんです。大きな大会を控えていたのですが、勉強しないとまずいと思い、そちらを優先したのです。後になってから、最後までちゃんと続けておいたほうが良かったなあ、って痛感しました。辞めたことをすごく後悔したんですね。そんな苦い思い出がありますので、高校では何があってもやり抜くつもりでいました。ですから、途中で放り出そうと考えたことなど1度もありませんでした。

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