怒涛の攻撃を仕掛けるも1点が遠かった

敵陣に割って入ろうとする右SBの安里駿汰

 1点がやけに遠かった。公式記録のシュート数を見ると城西国際大がトータルで12本、明海大のそれが7本。後半だけに絞れば11本対4本と、圧倒していたことがうかがえる。チャンスは作っていた。でも、最後のところで決めきれなかった。
 「こっちも必死だけど、相手も必死。そういうなかでゴールを決めていかないと、やはり勝ちきれない」と、大場賢治コーチは悔しさをにじませる。 

 6月19日、春期リーグ第5節。開幕から4連勝の城西国際大はホームグラウンドに強豪の明海大を迎えた。試合直前に小雨がぱらつくなか、13時50分に明海大のキックオフで始まる。

 この日のスタメンはGKが前川天良、ディフェンスラインが左から工藤竜平、大野嵩仁、廣瀬智行、安里駿汰、2ボランチが澤颯人と川尻龍司、左サイドMFが三宮捷、右サイドMFが難波祥平、そして2トップが加藤潤也と浜田幸織。前節の東京理科大戦からスタメンを2名入れ替えて臨んだ。

 ほんの1カ月前、千葉県大学サッカー選手権大会決勝で明海大と激突し、1対4で敗れていたので、だれもが雪辱を期していた。2トップの一角を担う加藤潤也がいう。
 「明海大は全体的にリトリートして守ってくるチーム。僕らのほうがボールを長く保持できるけれど、逆にボールを持たされているという感覚にもなる。どうやって崩しきるか、そこが大事なテーマ」

 ボールを持っていれば確かに失点することはない。だが、ボールを効果的に動かすには左右の幅を広げたり、前後の深みを作ったり、さまざまな工夫が必要だ。そのぶん、ひとたびボールを奪われると広がったスペースを突かれやすいといったリスクも伴う。

 守備から攻撃へ、ボールを奪ったあとのねらいがハッキリとしている明海大。かたやボールをポゼッションし、攻め込みつつもリスク管理を怠らない城西国際大。立ち上がりから30分はそんな両者の思惑が交錯し、ジリジリするようなこう着状態が続く。

【次のページ】 31分に試合が動く