試合が動いたのは31分だ。最終ラインでの、ちょっとしたミスからボールを奪われ、そのまま持ち込まれて城西国際大が先制点を許す。同点に追いつくべく、ハーフタイムに大場コーチから次のような指示が飛んだ。「スペースを作る、使う。そこをもっと連動してやろう。あとはサイドを生かすこと。みんなが攻撃にかかわっていかないといけない」
後半20分にFWの浜田幸織に代え、1年生アタッカーの沼田優希を投入。2トップが小柄になったものの、「前での機動性を高めて、相手守備陣を混乱させたかった」という大場コーチの意図が早くも形になる。交代直後、沼田優希がゴール前に持ち込み、積極的にシュートを放つなど、勢いづく。
「続けよう! 続けよう!」
テクニカルエリアに立ちっぱなしの大場コーチが声をからした。
後半は攻撃のテンポが上がり、相手を押し込んで、決定機も格段に増えた。だが、明海大の強固な牙城を切り崩すことができなかった。「どんなにいい流れを作っても結果がついてこなければ何もいえない。攻撃の選手として責任を感じる」と、試合終了直後、ピッチに倒れ込んだ加藤潤也がいえば、「明海大は実績のある強豪チーム。なかなかスキを作ってくれないけれど、そこをこじ開けていかないといけない」と、右サイドのチャンスメーカーである難波祥平も厳しい表情を浮かべた。
0対1という僅差の負けが悔しさを募らせる。
春期リーグはここでいったん中断し、次節は7月10日。ホームグラウンドでの中央学院大戦だ(13時50分キックオフ予定)。明海大同様、難敵だけに厳しい試合になるのは間違いない。 リーグ初優勝に向けて痛い1敗を喫した城西国際大だが、「気持ちを切り替えて戦うだけ。終わったわけじゃないから」とファイティングポーズをとり続ける。
(取材・文・写真=小室功)

