試合を決めた一発は後半20分に生まれる。「2トップの動きの変化によってできたスペースに2列目の選手がどう飛び出していくか。自分たちが意図していた攻撃のひとつ」と、相手のディフェンスラインを崩しきっての追加点に大場コーチの喜びもひとしおだ。

 アシストした右MF井上達貴が「ゴール前の(加藤)潤也君のところにボールが入ったとき、タイミングよく、裏のスペースに走り込めた。自分でシュートを打ってもよかったけれど、横に(村下)和也君がいるのは見えていたので、より確実にいこうと判断してパスを出した」といえば、ゴールスコアラーの左MF村下和也は「ダイレクトでいこうかと思ったけれど、ちょっと右足よりだったので、(利き足の左足で)シュートしやすい位置にボールを止めて打った」と、ゴール左隅に冷静に突き刺す。そのコメントから余裕をもっていたことがうかがえる。

 猛暑のなかでの消耗戦ながら交代は2人にとどめた。後半33分に殊勲者の村下和也に代えて三宮捷を、45分にFW浜田幸織に代えて平野皓巴を起用。それだけチーム全体のテンションが高い水準で保たれていたということだろう。

 後半43分にCK絡みから1失点したものの、GKの前川天良は「失点したあとが大事。気持ちを切らさずに守りきることができた。そこがすごく大きい」とプラス面を口にする。後半44分に2枚目の警告によって相手選手がひとり退場したことは城西国際大に心理的な落ち着きをもたらしたのは明らか。とはいえ、不必要に失点のショックを引きずらず、アディショナルタイムの5分を含め、きっちりやりきった点は大いに評価される。

 ディフェンスリーダーの廣瀬智行は「気持ちの入った試合ができた。僕ら4年生にとって最後のシーズンなので、懸命に戦う姿を見せて、後輩たちにいろいろなことを感じとってもらいたい。秋期リーグも残り2試合。全力で勝ちにいく」と、闘志をかき立てる。

 次節は10月9日、これまたアウェイでの中央学院大戦(13時50分キックオフ予定)。春期リーグでは1-0で勝っているが、改めていうまでもなく侮れない相手だ。
城西国際大は必勝を期して挑む!

(取材・文・写真=小室功)