1点のリードを許したままハーフタイムを迎えるか、振り出しに戻してハーフタイムを迎えるか。心理的に大変な違いがあるが、前半終了間際に追いつけたという時間帯も相まってチームはすぐさま息を吹き返す。

 後半に入ると、それに呼応するかのようにチーム一の“いじられキャラ”を自認するFW城臺映伍が果敢に仕掛け、相手のファウルを誘い、PKをゲット。自らPKをけって逆転に成功する。後半9分のことだった。

 大仕事をやってのけた城臺映伍が笑顔で語る。

「ここは僕にけらせてほしいと主張しました。少しずつ試合に出るチャンスをもらっていたけれど、シュートを外してばかりいてチームに迷惑をかけていたので、そろそろ決めないといけないなって感じていました。試合前から、みんなにもそういわれていましたし(苦笑)」

 後半31分、FW平野皓巴がダメ押しとなるゴールを決め、優勝に向かってまた一歩前進。「三宮が左サイドを突破して、ゴール前にいいボールを折り返してくれた。フリーだったので、空いているコースに確実にけるだけでよかった」と、してやったりの表情を浮かべる。

 試合終了近くに平野皓巴から上原牧人へ、武者史也から徳田勘太へ、井上達貴から佐々木良へ、次々に交代し、締めくくりに入る。アディショナルタイムに1点を返されたものの、そのままスコアは動かず、城西国際大が3対2で明海大を破り、千葉県大学サッカー選手権を制した。

 今大会は総理大臣杯の千葉県代表決定戦も兼ねている。第1代表の城西国際大は関東予選のプレーオフとして6月3日に関東学園大(群馬県)と対戦する(会場は神奈川工科大フットボールフィールド、キックオフ13時10分予定)。

「県で優勝したけれど、まだまだ通過点。次のプレーオフに勝って、関東予選の本戦に出場しなければ意味がない!」と、チームのだれもが口にしている。

 ひとつでも多くの試合を重ね、ひとつでも上を目指す。それが自分たちの成長につながるのだから。

「臆することなく、慎重に」と、福井監督は次なる戦いに早くも目を向けていた。

(取材・文・写真=小室功)