前述したように展開的にもほぼピンチが無かった中、この2点目は大きく、その後も城西国際大は余裕を持って試合を進める。しかし、終盤に予想外の展開が訪れる。82分、警戒していた相手の9番をボックス内でDF川越理来が倒してしまいPKを献上。これを決められて1点差に詰め寄られると、関東学園大はリスクを背負ってでも前線に圧力をかけてくる。この相手の勢いに対して城西国際大は慌ててしまい、判断ミスが散見されるようになる。最終ラインから徳元が「まだ勝っているんだから焦るな」と声をかければ、ベンチの村井ヘッドコーチからは「勝っているんだぞ!負けているような戦い方をするな!」と声が飛ぶ。
そして92分、自サイドを崩されボックス外から9番にミドルシュートを放たれると、これがポストをかすめて枠を逸れる。この日最も肝を冷やされた瞬間だった。そして試合は終了。なんとか相手の猛追を振り切り、関東の舞台を闘う権利を手にした。

冒頭で述べた通り、水際の勝利である。
「一言でいうと色んな意味で相手をあなどった訳ではないですけど、自分たちがボールを支配していたわりに、なかなかゴールへ運べなかったというところが一番かなと。そういう意味ではバラバラでしたね。うちらしさのサッカーができれば、もう少し楽にサッカーができて、イニシアチブをとれたかなと。前半に1点でも取っていればもっと点差が開いたのかなと思います。内容的には僕が見た試合の中で一番よくないですね

福井監督もこう振り返るが、圧倒した前半に点を取っておきたかった。勝利はしたものの、内容がそのまま形となった試合とは言い難い。

とはいえ、全国大会の関東予選であるアミノバイタルカップの出場権をかけた一発勝負の試合ということもあり、この日は結果が何よりも重要であった。そういう意味ではこの勝利は大きい。

「内容は良くなかったですけど、次のステップにいけたというのは色々な意味でプラスになる」(福井監督)。

翌週には県リーグが再開する。この試合の内容を反省しつつ、更なるレベルアップを目指して日々のトレーニングに励み、4連勝を飾りたい。

(取材・文・写真=竹中玲央奈)