私はプロチームだけでなく小、中、高といろいろな育成年代のチームを見ていて、日々感じたことをメモにして書き溜めてきました。それを40個のテーマに厳選してまとめたのがこの一冊です。
まずこの本を出そうと思ったきっかけは、「選手たちが抱えている悩みや困難をプラスの力に変えたい」という思いでした。言い換えれば、悩みや困難も含めて、「純粋にサッカーを楽しんでほしい」と思ったのです。楽しむためには、「指導者の指示どおり忠実に動く」「他者との比較で一喜一憂する」「指導者の評価に振り回される」「やるからには上を目指さなきゃ」といったマインドセットを変える必要性を感じました。つまり、「悩みや困難に対して自分自身がどんな反応をする傾向があるのか」という「心の個性」を理解することが大切だと思ったのです。
チームビルディングは、主体的な人間が集まらないと進んでいきません。それは大人も子どもも変わりません。今まで日本では「チームワーク」というと、言われたことを忠実にこなすことが重視されてきました。しかし、それでは指示に対して従順な人が量産されるだけで、個性が潰れてしまいます。私は、1人1人の顔が見えるチーム、個性がキラリと輝くチームを作っていきたいと強く願っています。
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「サッカーがもっと楽しくなる40のヒント ~なぜカメはウサギに勝てたのか~」
出版社:東京法令出版 (2023/6/1)
発売日:2023/6/1
単行本:176ページ
定価:1,320 円(消費税込み)
著者PROFILE
福富信也(ふくとみ・しんや)
1980年3月生まれ
信州大学大学院教育学研究科修了(教育学修士)
横浜F・マリノスコーチを経て、2011年に東京電機大学理工学部に教員として着任(サッカー部監督兼務)
日本サッカー協会公認指導者S級ライセンスで講師を務め、Jリーグのトップチームから育成チームまで幅広い対象へのチームビルディング指導を行う。株式会社ヒューマナジー代表
【その他、福富氏の著書】
「『個』を生かすチームビルディング」(KANZEN)
「『勝つ』組織 集団スポーツの理論から学ぶビジネスチームビルディング」(KANZEN)
「脱 トップダウン思考」(東京法令出版)
スポーツで役立つチームワークの教科書(KANZEN)
協力=BRIGHTON CAFE