「優勝するためにいろいろとやってきて、まだ半分くらいしかちゃんとできていない。また1週間調整して、その50%を70、80、90と上げていけるように頑張ります」。数字的に見れば大勝。だが、優勝を狙っているチームだからこそ、平尾信之監督は厳しめの評価をつけた。

入りは良かった。エースの小川にボールを集めながら、そのポストプレーで落としたところをアタッカー陣が狙っていく。実際に先制点はその形。セットプレーから小川が競り勝って、前半は2トップに入った河西が決めた。その1分後にはクロスの混戦から杉山が詰めて追加点。

しかしその後は「縦に急ぎすぎてしまった」(横田)「ちょっと間延びしてきて、そこで拾えなくなって、相手の攻撃に繋がるところがあった」(河西)と選手間が広がってしまったことで前線の小川が孤立。後半に3点を加えたが、ボール保持率、チャンス数からすれば「もっと取れた」という印象は残る。河西も「決定的に決められなかったことは今後の課題」とした。

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