試合後、前橋育英・山田耕介監督は「初戦ということで良い展開とか、人とボールが動くとかちょっとまだまだだった。ミスパスが多く、人が動いてなかったりと課題はあった」と振り返りつつ「3点目が大きかった。決まっていなかったら、2‐1のままで相当、大変だった。きょうは2点取ったあとが課題。後半、取られた後の我慢の時間ができていたので次の試合に活かしたい」と抱負を語った。

 この試合、両サイドの攻防が勝敗を分けた。立正大淞南、右MF14野澤颯天(3年)・左MF19久島、前半立ち上がり、MF14 野澤は何度も突破を図り、さらに後半の得点シーンはMF19久島のドリブルから生まれた。

 このサイド攻撃について野尻豪監督は「(その突破が)彼らの特長なのでミスを怖がらずに、『ボールを取られてもいいからと思い切っていけ』と指示をだした。その辺は発揮してくれた」と一定の評価をするとともに「前線の2人はシュートを決められる力のある選手なので、中央にむかってもう一本、いいパスが入れば、良い攻撃になった」と反省を口にした。

 これに「両サイドは立正大淞南のストロング。何回も映像を見せたが、やはりやられてしまった」と山田監督。たしかに1失点したが、前橋育英DF2斉藤希明(3年)、DF5青木蓮人(2年)両サイドバックがなんとか抑え込んだことが勝因のひとつと言える。

(文・写真=佐藤亮太)

▽第102回全国高校サッカー選手権
第102回全国高校サッカー選手権