試合後、駒込・宮坂拓弥監督は「苦しい試合だった」と安堵の笑みを見せた。

「怪我人もいて、3年生は受験と両立しながら練習が揃わない中でよく頑張った。やっぱり要所を締めてくれたのは3年生。あらためて力を感じた試合でした」

 酷暑への対策も容易ではなかったと語る。「普段の練習も1時間半程度に制限して、コンディション調整に気を配ってきた。ただ疲労の出方は個人差がある。そこを見極めるのは本当に難しかった」と振り返った。

 守護神のGK1岩井明慶は「ゼロで終われてよかった」と胸を張る。

「前半は相手に高さを使われて怖い場面もあったけど、後ろがしっかり跳ね返してくれた。自分も飛び出してキャッチできた。暑さで足が攣りそうにもなったけど、絶対に自分が倒れるわけにはいかなかった」

 その言葉に、守りの象徴としてのプライドがにじんだ。

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▽第104回全国高校サッカー選手権東京予選
第104回全国高校サッカー選手権東京予選