西村は「これは始まりでしかない。次も勝ち切って決勝戦につなげたい」と前を向いた。酷暑の中で自らのゴールでチームに活気を与えたキャプテン田邊と、最後までゴールを割らせなかった守護神・岡田。その背中がチームに安心感を与えた。

 青山学院はこれで3年連続の2次トーナメント進出へ一歩前進した。次戦の相手は強豪・明法。「1週間しっかり準備したい」と指揮官は語る。

 4発快勝はゴールの数だけでなく、積み重ねてきた経験とチームの成熟を示す証。青空の下で刻んだ一勝は、冬へと続く長い道の、確かな第一歩となった。

(文・写真=西山和広)

▽第104回全国高校サッカー選手権東京予選
第104回全国高校サッカー選手権東京予選