スコアも内容も快勝のように思えるが、関東一の小野貴裕監督は厳しい言葉を並べた。「センターバックがボールを持てるので(ここで)保持する時間が長くなりました。高い位置でトランジションを行いたかったし、もっと縦パスを差し込んでほしかった。良かったのは勝てたことくらいですかね」。4年前の快進撃の再現を目指しているからこそ、手綱を締めているのだろう。

 4度目の出場となった第100回全国高校選手権で初の準決勝に進みながら、2人の部員が新型コロナウイルスに感染したため辞退。臥薪嘗胆の思いでチーム強化に取り組んできたからだ。

 小野監督は1週間後の3回戦をにらみ、「良くなかったのがどこなのかを突き詰めないといけない。(トーナメント戦は)勝つことがすべてなので、勝ちながら課題を修正していきたい」と述べると、「ホント、ひとつのゲームを勝つというのは難しいことですね」と実感を込めて結んだ。

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▽第104回全国高校サッカー選手権東京予選
第104回全国高校サッカー選手権東京予選