殊勲はFW11守屋だけでない。PK戦で流れを変えた好セーブを見せたGK12池田もそのひとり。延長後半終了間際、GK1平野豪太に代わって、ゴールマウスの前に立った。

「特別な感情はなく、ピッチに入って、みんなの応援を受けながら楽しむ気持ちが大きかったです。ここまで選手権に出れていなかったので見せるところがここしかなかったので見せるしかないと思いました」とGK12池田。

 ピッチに入る際、ここまで守った同じ2年生のGK1平野へ「任せろ!止めてくるから」と伝えれば、これに「頼んだ!お前ならできる」とふたり抱き合い、ゴールマウスの前に。見事、約束を果たした。

 FW11守屋、そしてGK12池田と悔しい思いをした。

 新チームが始動した際、FW11守屋曰く3軍のチームにいたという。3軍、2軍と昇格するなか、そのときの仲間が自分たちの思いを託すように応援した。この気持ちをしっかり受け止めたFW11守屋は「ゲームに出られない選手の分も責任をもってプレーする、応援してもらっているからこその行動を見せよう」と仲間の分まで背負い戦った。

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▽第104回全国高校サッカー選手権東京予選
第104回全国高校サッカー選手権東京予選