そんな攻勢が実ったのが83分。相手をゴール前へ押し込んだ状態で、エリア外の中央右寄りでボールを持ったMF古荘隆太(2年)が中央へ切れ込んで相手を1枚はがして、左足でシュート。「(対峙した)相手が食いついたのでキックフェイントでかわして、ゴールも見えたので思いっきり(利き足とは逆の)左足を振りました」という見事な一撃がゴールを捕らえて、ついに近江Bが同点に追いついた。「普段あまりゴールを決めないので、しびれましたね」と喜びを爆発させている。

 古荘は後半途中から左WBで投入されたが、この場面ではピッチ中央まで移動してパスを受けた。「サイドに張ってプレーするのが得意な選手もいるけれど、僕はポジションにとらわれず流動的にやっていいと言われている」と動きの狙いを説明する。得点シーン以外でも左サイドに縛られずに、様々なエリアに顔を出して攻撃に絡んでいる。また、左サイドの外のレーンはボランチのMF前野秀汰(3年)が外へ開いて全体の関係性を維持するなど、チームとしての統率も取れていた。

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