だが、思わぬ形から失点を喫す。後半26分、クロス対応からのこぼれ球を押し込まれてしまった。CB廣瀬智行は「自分たち守備陣のミス。申し訳ない」と反省の弁を述べるとともに「引きずってしまうのがいちばんよくない。最後までやりきろうと気持ちを切り替えた」と歯を食いしばった。
後半29分に左MFの村下和也から三宮捷に、31分にFW浜田幸織から平野皓巴に、それぞれ交代。まずは同点に追いつくべく、必死の攻撃を仕掛ける。最後の最後はCBの廣瀬智行を最前線に置くパワープレーに打って出て見事に実を結んだ。
時間はすでにアディショナルタイムに突入していた。右SBの安里駿汰のクロスに廣瀬智行がヘッドでつなぎ、そこに走り込んだFW平野皓巴が仕留める。チームを崖っぷちから救う起死回生の同点ゴールに城西国際大のベンチが沸いた。スタンドで応援していたチームメイトも大喜びだ。
アシストした廣瀬智行が「これまで何度かパワープレーを試みてきたけれど、なかなか結果につながらなかった。パワープレーから自分が点に絡んだのは初めてじゃないかなと思う(苦笑)。最後に同点に持ち込むことができたのはよかった」と振り返れば、殊勲者の平野皓巴は「パワープレーからのこぼれ球をねらっていた。オフサイドにならないように注意しながら、うまく入り込めた。イメージどおりのゴール。おいしいところをもっていきました!」と会心の笑顔。
難敵の国際武道大が相手とはいえ、勝ちきれなかった悔しさは胸に引っかかる。だが、「あのまま負けてしまうのと、同点に追いつくのではまったく違う。チームとして積み上げてきたものが結果につながったわけで、成長を感じる」とキャプテンの田中崚平は言葉に力を込めた。
今年度の千葉県大学サッカーリーグ1部の全日程が終わった。「関東リーグへの昇格」を目指す城西国際大の戦いは来季に引き継がれる。「簡単じゃないのはわかっているけれど、ぜひ成し遂げてほしい! そのためにチームがまとまるのが大事。ひとりひとりが意識を高くもって練習に取り組んでほしいし、さらに成長するためにどんどんチャレンジしてほしい!」と4年生の面々が言葉を紡ぐ。
リーグ戦終了も束の間、夢を託された後輩たちの戦いはすでに始まっている。そういっても過言ではないだろう。
(取材・文・写真=小室功

