「クロスを上げるとき、なかの状況はそんなによくわからなかったけれど、ニアサイドの相手選手にクリアされないよう、その上を越そうということだけは意識した」と、アシストの井上達貴が冷静に振り返る。

「すごくいいボールがきた。ここは決めなくちゃいけないと思い、とにかくヘディングシュートを浮かさないように心がけました。“1年生だからといって遠慮しなくていいよ”って先輩のみんなから励まされ、思いきってプレーできました(笑)」と、先発フル出場を果たした1年生FWの上原牧人が自信を深めたのは今後への大きな収穫に違いない。

 さあ、泣いても笑っても次週の千葉大戦が秋期リーグ最終戦。台風の影響で延期されていた第3節は10月22日、ホームの高円宮殿下記念スポーツパークで、14時にキックオフされる。

 首位の国際武道大との勝ち点差は3。厳しい状況に変わりはない。だが、「チームみんなの思いをしっかり感じながら戦う。諦めない!」とGK前川天良が改めて決意を表明。「今、すごくいい雰囲気のなかで戦えている。この雰囲気を大事にしながら最終戦を迎えたい」とゲームキャプテンの徳元悠平も一縷の望みにかける。

「優勝に向けて首の皮一枚。どんな結果が待っているか、だれにもわかりません。大切なのは自分たちのよさを出し切ること。そこに集中したいと思いますね」(福井監督)

人事を尽くして天命を待つ――。城西国際大は今、まさにそんな境地のなかにいる。

(取材・文・写真 小室功)