後半1分、駒澤大学高等学校は右サイドからのボールを受けたMF柳澤歩(3年)がフリーでシュート。しかし都立三鷹GK武田啓介(3年)がファインセーブ。得点を許さない。
駒澤大学高等学校の攻めは続く。
同8分左サイドからオーバーラップしたDF吉田一貴(3年)が交代で入っFW佐藤瑛麿(2年)にクロスを上げるもわずかに合わず。同14分、セットプレーかMF山口将広(3年)が打点の高いヘディングシュートを放つが、枠を捉えることができない。1点ビハインドの駒澤大学高等学校は、コートを広く使い、サイドから効果的な攻撃を幾度となく仕掛けるも、都立三鷹はしっかりブロックを作って対応。最後の所で体を投げ出し体を張った守備で、相手FWに決定的な仕事をさせない。
後半17分、交代で入った野本克啓(2年)がペナルティーアーク付近で倒され、駒澤大学高等学校、絶好の位置でFKのチャンスを得る。キッカーはMF鈴木隆作(3年)。2回戦の都立西戦ではFKで2得点を挙げている。位置は正面やや左。カーブを描いたボールはGKの手を掠めてそのままクロスバーを直撃し得点にはならず。
防戦一方の都立三鷹だが後半30分、縦へのパスをMF河内健哉(3年)が頭でそらし、反応したFW長島潤也(3年)が右足を振りぬくも、GK守屋樹(3年)が片手でボールをはじき出し追加点とはならない。
残り時間もわずか、駒澤大学高等学校は人数をかけて攻撃を仕掛ける。後半39分、ゴール前でFW安藤丈(3年)が落としたボールをFW佐藤瑛麿(2年)がフリーでシュートを放つもこれはバーの上。同42分、右サイドからの低いクロスを中央でFW安藤丈(3年)が受け、さらに左のFW佐藤瑛麿(2年)へラストパス。そのままシュートを放つが、これも枠を捉える事ができない。
迎えた後半45分、左サイドからセットプレーのチャンス。時間的にもこれが駒澤大学高等学校の最後のチャンスとなる。キッカーは右利きのMF鈴木隆作(3年)。ゴール前のFW安藤丈(3年)に合わせたボールは、そのままゴール右隅に吸い込まれ同点ゴールかと思われたが、これはオフサイドの判定。駒澤大学高等学校の抗議も判定は覆らず、これで万事休す。
総体王者相手に競り勝った都立三鷹中等教育学校。少ないチャンスを得点に繋げた攻撃陣。そしてその得点に応える形で、体を投げ出し、最後までボールを跳ね返し続け、相手の強力な攻撃陣に決定的な仕事をさせなかった守備陣。
試合後、「2回戦の東京実との接戦を制した事がチームの自信に繋がった。」と答えてくれた都立三鷹、佐々木雅規監督。さらに自信を深め、次はいよいよ西が丘。都立三鷹の快進撃は続く。
【取材・文・写真=光森圭佑】