都立石神井の攻撃を牽引したのはキャプテンマークを巻く6番。1、5列目に位置しながら両サイドに加え、DFラインまで広範囲に顔を出しボールを受けることでリズムを生み出していく。
一方、序盤ペースを握られる形となった足立学園。9番・伊藤航希、10番の2トップにボールが入らず攻撃の形が作り出せない状況に給水タイム以降、FW9番・伊藤航希がやや下がった位置にポジションを取り、ボールを供給する側に回ったことで少し息を吹き返す。 迎えた24分、左サイドから押し込むと、最後は9番・伊藤航希がペナルティエリア外から狙うが、GKのファインセーブの前にゴールならず。さらに26分にはピッチ中央付近からのFKを2番がゴール前へ放り込む。このボールをファーサイド、フリーで待っていた13番がヘッドで合わせるがこれも決めきれず。絶好のチャンスをモノにすることができなかった。
一進一退の攻防が続いた前半にゴールは生まれず。勝負は後半へ。後半に入ると初勝利を目指す両チームの意地がさらにぶつかり合う。激しいボディコンタクトも増え、土のグラウンドでユニフォームを真っ黒に汚しながら全力でプレーする選手たち。この試合では“上手さ”だけではなく、“力強さ”が随所で見受けられた。
ホームで勝ち点3を掴みたい都立石神井は53分、右MF10番が自らドリブルで持ち込み中央へカットインから左足で狙うがゴール右へと外す。終始攻撃的な姿勢を見せるもなかなか足立学園DFを崩すような良い形が作り出せず。中心である6番が相手のマークにより機能しないことで攻撃が停滞しているように覗えた。
一方の足立学園では前半同様FW9番・伊藤航希、左MF15番・内藤尊史が躍動。両選手を中心に前線へ人数を掛けて厚みのある攻めを展開するが決めきれない。65分に迎えたビックチャンスも11番がGKとの1対1を決めきることができなかった。
これまでのリーグ戦4試合で両チーム共に総得点は僅かに2点のみ。この試合でも絶好機を逃す場面が見られるなど、攻撃で苦しむ両者のチーム状況が色濃く反映された中迎えた試合終盤、とうとう均衡が破られる。後半の給水タイムを越えた辺りから攻勢を強めた足立学園は90分、左サイドでボールを受けた15番・内藤尊史が縦へのドリブル突破からクロスを上げると、中央に飛び込んできた9番・伊藤航希がヘッドで叩き込み待望の先制ゴール。この日豊富な運動量と献身的なプレーで攻守に貢献してきた2人が最後の最後に大仕事をやってのけ、チームに貴重な先制点をもたらす。
結局この9番・伊藤航希のゴールが決勝点となり足立学園が1対0で勝利。都立石神井を下して嬉しい今季初勝利を手にした。。
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