都立片倉はこの2分後、右SB齋藤湊(2年)が鋭い弾道の決定的なシュートを打ったが、またもやDFに弾き返されてしまう。24分には富山の右クロスを狙った原の一打は右ポストをかすめ、38分に原が左から長い距離を突破して会心のシュートを放ったが、相手GK山口蒼太(3年)のビッグセーブに阻止された。好機の回数では上回っていたものの、最後まで1点が遠かった。

 ベテランの本宿博史監督は、「シュート数ではうちのほうが上だったと思いますが、今年のチームはゴール前での精度や決定力に欠けるんですよ。チャンスを決められるかどうかの差が出ました」とチームの課題を挙げながら潔く敗戦を認めた。

 危ない場面もあったがDF陣とともにゴールを守り切った都立東大和のGK山口は、「相手はリスタートもうまいので、しっかり動き方を見て対応しました。GKとして無失点はやっぱりうれしい」と言葉を弾ませた。持ち味はキックの精度と飛距離だという。「1次予選を突破し、まだスタートラインに立ったところだが、チーム一丸となって目標のベスト8まで勝ち進みたい」と意気込んだ。

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▽第104回全国高校サッカー選手権東京予選
第104回全国高校サッカー選手権東京予選