大宮・安元利充監督

――部活動に精を出し過ぎるため、勉強がおろそかにならないよう、先生のほうからハッパを掛けることもあるのですか?

 それについては個人面談もしていますし、言うべきことはしっかり助言しています。勉強と部活動のバランスで悩んでいる時などは、その都度アドバイスもしています。成績を向上させるには何といっても予習、授業、復習が最重要であることを伝えます。予習だけで時間が足りなくなり、復習にまで手が回らないという生徒がいましたので、いつなら復習する時間を確保できるのか尋ねてみました。すると「考えてみます」と言い、その次のテストでは成績が伸びていたんですよ。どんな工夫をしたのか聞いてみると、土日を集中的に予習の時間に充て、授業のあった日には確実に復習をこなし、少しあいまいだった事柄を明確にするようにしたら、さらに得点がアップしたそうです。また、長期休業期間には可能な限り予習に時間を割いたというのですから、さすがだなと感心したものです。「こうしてみたらどうかな」くらいの感じでたまにはアドバイスもしますが、自分たちで考えられる生徒ですから、私のほうから「やれやれ」と尻をたたくことなどはありません。

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