――本格的なチームづくり、チーム強化はこれからでしょうが、現時点で大宮の特長や強みはどのあたりにありますか?

 新3年生は力のある選手がけっこういます。1月の新人大会は南部支部予選3回戦で、浦和学院に0-4で負けてしまいましたが、前からしっかり追い掛けて球際でも頑張って戦っていました。技術的には決して高くはありませんが、そんなチームカラーを生かしながら何とか目標をなし遂げたいですね。内容のあるいいサッカーもやりたいし、勝ちたい思いも相当なものです。うちは大学の体育会で続けるような選手は皆無なので、ここで結果を出したいという気持ちがものすごく強いわけで、絶対に決勝トーナメントへ到達し、達成感に浸りたいと考えています。本当は大学に行ってもプレーしてくれる選手が出てくれたら最高に嬉しいのですが……。

――埼玉を代表する進学校の教師、監督としてのやりがいは、どんなところに感じているのですか?

 それは生徒の成長に尽きます。それまでできなかったことができるようになり、さらに自分たちで考えてコミュニケーションを取って何かを創り出してくれた時などは、指導者として誇りに思います。サッカー部に関してなら、私のほうから指示や示唆をしたわけでもないのに、キャプテンが率先して部員に発信したりする姿を見た時は、「いいな」ってすごくやりがいを感じますね。               

(文・写真=河野正)